山形美術館「山形 美の鉱脈 -明治から令和へ-Yamagata Mining 2020」に参加しました。
明治から令和にかけて、山形とゆかりの作家による膨大な量の作品群が、キャプションなしに(ハンドアウトに集約)陳列された展覧会です。
後藤は「5 ドキュメント 記録と記憶」という部門で作品を展示しました。
順路で後藤の前には今は消滅した集落の在りし日の暮らしぶりが写された飛塚英寿氏の写真があり、流れよく対比が効いています。キャプションが無く、時代ではなくテーマでセクションが設けられたために、作者の有無名問わず、価値や時代が並列化され、芸術表現を通じて山形という地域性がどのように表出するのかという俯瞰的な視点で描かれる展覧会でした。
後藤の出品作「画面」は、過去にも数回試みた展示方法の2020年現在のバージョンです。「先端芸術掲示板」「末端絵画掲示板」というようなタイトルで、「掲示板」という形態を取ることでそれが展示空間とは独立した、あるいは入れ子状に区切られた展示空間となることを目論んだものであり、同時に「情報」というテーマを含んだものでしたが、掲示板と呼ぶには今ひとつそのように見えないというところで課題があり、この度は「画面」として出品しました。絵画の画面と、モニターの画面、また絵画の複合体としての画面というものがオーバーラップし、絵画作品それぞれのコンセプトを匂わせるタイトルとして設定しました。
(参考記事)